室井オレンジANIMATION!

『マンガをはみだした男〜赤塚不二夫』2Dアニメーション演出と制作。

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『マンガをはみだした男 赤塚不二夫』2Dアニメーション制作秘話 第二回:エンディング

赤塚神
前回に引き続き『マンガをはみだした男 赤塚不二夫』2Dアニメーション制作秘話をお届け致します。
映画制作の株式会社グリオ様ご監修、誠にありがとうございました。
それでは参ります!

映画『マンガをはみだした男 赤塚不二夫』2Dアニメーション制作秘話
第二回:エンディングについて
 
 エンディング制作はもっとも苦労した作業部分でした。赤塚キャラクター達がダンスを踊る頭上に、創造主としての赤塚先生が降臨してくる、というアイディアからのスタート。初期段階から何度もデモ版制作を重ね、坂本プロデューサーのオーダーによって、結局赤塚キャラ全員が踊る、という壮大なものになっていました。
 
 インド音楽を使用する、という方向が固まってからも、ダンスの仕方(舞踏の基本)など徹底的に坂本プロデューサーと話し合い、キャラクターのプロポーションや、手足の表現もなるべく赤塚漫画オリジナルに似せる、キャラの配置、空の色、など、フジオ・プロの方々の意見も取り入れつつ修正し、リテイクの量はいつの間にか半端ない数になっていました。最終的には、私の作業だけでは足りず、デザイナーの妻にダンスモーションのテンプレートを渡し、それを元に他のキャラを複製する、という、まさに家内制手工業のような手法まで用いたのです。
 
 そして作業の最終段階、全体演出も固まった頃、夜もかなり遅い時間に、制作会社であるシネグリーオから届いていたU-zhaanさんによる音源を絵に当ててみたのです。その時の自分自身の驚きぶりは今でも鮮明に覚えています。曲が絵にスポッとマッチして、その瞬間多くのキャラ達がまるで生命を得たかのように見えたのです。
 
 U-zhaanすげー!素直にそう感じ、その日の疲れもいっぺんに吹っ飛びました。これで完成だな。僕はその時そう確信したんです。
 
 そしてそれからしばらく後、これもまた夜明け間際の時間帯、タモリさんのボーカルバージョンを挿入しました。
 
 タモリさんを口説き落とした坂本プロデューサーによってもたらされた音源です。ただ正直最初は、U-zhaanさんの曲があまりにも素晴らしかったので、いくらタモリさんとはいえ蛇足になるんじゃないかな?ぐらいにしか思ってませんでした。
 
 ところがです!タモリさんのボーカルバージョンは想像絶するものでした。僕は曲が流れた瞬間に、ただ呆然と、その音楽と歌声と自分が作ったアニメーションをただぼんやり見ているだけしかできませんでした。そしていつの間にか僕の目からはいく粒もの涙が溢れ出していました。僕が自分で作った作品で泣いたのはこれが初めてです。やっとこの歳で、人にお勧めできるものができたな、そう思いました。

さてその映像と音楽がどんなものなのか。。。

それは是非映画をご覧になり、お一人お一人の目でお確かめ頂ければ、と思います。
きっとあの夜の僕の感動が、そのまま形として皆様に伝わるのではないかな?と思います。
自分で言うのもなんですが(笑)、赤塚不二夫先生へのみんなの愛が凝縮された、素敵な映画のラストシーンに仕上がったのではないかと思います。
 
 最後に、タモリさんの歌声、U-zhaanさんのタブラ、坂本プロデューサーの熱意、そしてアニメーションを一緒に作成してくれた妻に改めて感謝いたします。

室井オレンジ:2016年7月23日

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『マンガをはみだした男 赤塚不二夫 2Dアニメーション制作秘話』第一回:武居俊樹さんについて

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今日から2回に渡り、アニメーション×ドキュメンタリー映画
『マンガをはみだした男 赤塚不二夫』2Dアニメーション制作秘話を掲載したします。
文章の監修には株式会社グリオ様のご協力を頂きました。感謝いたします。

それではこちら!

映画『マンガをはみだした男〜赤塚不二夫:2Dアニメーション制作秘話』

第一回:武居俊樹さんについて

 僕は小さい頃からマンガやアニメが好きな子供で、絵やイラストを描くことが唯一の取り柄でした。ただそれまで、赤塚先生の直接的な影響を感じた事、積極的に赤塚作品に触れる事はなかったんです。僕らがティーンエイジャーの頃のスーパースターは吾妻ひでおや大友克洋や江口寿史などの先生方であり、赤塚先生はその1つ前の世代の、すでに大御所的な存在でした。だから最初は赤塚不二夫に対する理解を深めるところから作業を開始しなくてはなりませんでした。

 映画製作がまだ正式にスタートしていない頃に、坂本プロデューサーからレッツラゴンの漫画などの関連書籍、そして多くの関連映像を渡されました。ですが正直、最初に読んだレッツラゴンのギャグは思い入れのない僕にはかなり難解なものでした。(笑)

 それらの資料の中でも、僕が最初に面白いなと感じたのが、当時赤塚先生の担当をされていた元小学館の編集者、武居俊樹さんの書かれた赤塚先生の伝記「赤塚不二夫のことを書いたのだ!!」でした。

 その本の中には、武居さんご自身が編集者として赤塚先生と一緒に創作された漫画「レッツラゴン」という唯一無二のアヴァンギャルドコンテンツの事、その頃の先生の超絶破天荒な逸話、その他にも先生の人生で次々と起こる喜劇や悲劇、創造と破壊、ワーカホリック、世間しらず、そして唯一無二の天才として、など、先生の人となりがわかる内容が、いろんな角度から記してあったんです。これほどの濃い体験をした日本人がいたんだ!と、僕はまずそのあまりにも波乱万丈な人生に驚かされました。

少し話が変わりますが、赤塚先生が満州生まれだった事も武居さんの書かれた本で初めて知りました。実は僕の父も満州生まれの引き揚げ者で、僕がまだ小さい頃、広大な満州の風景や過酷な戦後のエピソードなどをよく聞かされてました。おかげでクロニクルアニメの満州編はすぐにイメージが固まり、その冒頭のカラスの大群などは、坂本プロデューサーのアイデアを聞いた瞬間、具体的なイメージが頭の中に出来上がりました。

 作業が進むにつれて、当時の関係者の方々を中心に多くのとれたてインタビュー資料が渡され、僕は作りながらだんだん、赤塚先生が周りから愛される人だった事に気づかされました。もちろん武居さんも赤塚先生を最も愛した人の1人だった事は間違いありません。

後半作業の追い込みが超絶すごかった時に、僕は武居さんのテキストに出てくる赤塚先生のエピソードを頭に浮かべて、赤塚不二夫なら自分の伝記映画をどう作るか?ってことを自然に考えるようになってました。それで乗り越えられた事も数え切れないほどありました。

 そして、最初の試写会の時、僕は武居俊樹さんを会場で見つけたのです。

 映画が終わった後、同行してた妻に相談して武居さんに話しかける事にしました。とてもドキドキしながら。(笑)

 そして満面笑顔の武居さんから3つのご感想を頂いたのです。「とても感動しました」「アニメがよく出来てましたね」そして「君は僕の書いた本をよくお読みになったでしょ?わかりましたよ」。

 僕は武居さんからこのお言葉をいただいた時初めて、赤塚世界の住人になれた気がしました。やってよかった!と感動でいっぱいになりました。

室井オレンジ:2016年7月16日



以上、次回は『エンディングについて』です!

『PEN+』の赤塚不二夫特集、やっと週末購入!

PEN+、赤塚不二夫特集号

『PEN+』の赤塚不二夫特集、やっと週末購入!
不滅コンテンツの創造主の、ポジティブな発想が凝縮されてる感じです!
映画『マンガをはみだした男』をご覧になる前の予習用にも最適ですよ(笑)
編集の内容が、僕らの映画に触発されてる部分も多いような??と勝手な憶測ですがw

新作アニメはチャンバラ時代劇、鋭意製作中す!

『マンガをはみだした男』のアニメーション制作により1年半中断していたおかげで、
最大制作期間をかけた超大作!w
チャンバラ時代劇アニメ『元禄スターダスト(仮)』。

やっと人物線画終わりましたー!
モノクロラフ、こそっと限定公開です。

追記:制作も後半戦に差し掛かってきましたので、限定公開期間を終了いたします。

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